論理的読解言語GAB
ある県の公文書館は、江戸時代から明治時代にかけての古文書約五万点を所蔵している。これらの多くは和紙に墨で書かれており、湿気や虫による傷みが進んでいるものもある。中には、村の境界をめぐる争いの記録や、商家の帳簿など、地域の歴史を知るうえで貴重な資料も多い。公文書館は八年前から、古文書を高精細の画像で撮影し、インターネット上で公開する事業を進めてきた。これまでに約二万点の撮影を終え、そのうち一万五千点を公開した。公開によって、遠方の研究者が現地を訪れずに資料を閲覧できるようになったほか、傷みやすい原本を出し入れする回数も減った。ただし、画像を公開しても、くずし字で書かれた古文書を読める人は限られている。そこで公文書館は、ボランティアの協力を得て、画像の文字を現代の文字に書き起こす作業を始めた。書き起こした文章は、画像と並べて閲覧できるようにする予定である。
画像の公開後、公文書館を訪れる研究者の数は減少した。