論理的読解言語GAB
ある町では、町内の店舗でのみ使える電子地域通貨を三年前に発行した。住民は専用のアプリに現金をチャージして使い、チャージした額に五パーセント分の上乗せを受けられる。チャージは町内の金融機関の窓口や、一部の店舗のレジでも行うことができる。町がこの通貨を導入した目的は、住民の買い物が町外の大型店に流れるのを防ぎ、町内の店舗の売上を支えることにあった。現在、町の人口の約三割がアプリを登録している。町の集計によると、地域通貨で支払われた額の約六割は町内の食料品店とドラッグストアに集中している。一方、飲食店や理容店などでの利用は伸び悩んでいる。こうした店では、現金で支払う常連客が多いことが一因とみられている。また、上乗せ分の費用は町の予算でまかなっているため、利用が増えるほど町の負担も大きくなる。町は来年度から上乗せ率を見直す予定だが、新たな率はまだ決まっていない。
アプリを登録している住民の多くは、六十代以上である。